【体験談】潰瘍性大腸炎で入院する④ ~退院~

体験談

日常の有難さに気が付かせてくれるのは、いつも病気やトラブルだ。
投薬の効果のおかげで、便が徐々に正常になり、とても嬉しい。

それでも、血液検査の結果はまだ正常の範囲ではないらしいが、確実に寛解に近づいているとのことで、晴れて退院し、自宅療養に移行することができた。
次は1か月後に外来で血液検査を行い、経過を観察するのだという。

因みに私が飲んでいるのはペンタサ顆粒94%という一番程度の軽い部類の薬である。
これを朝と夕方に必ず飲むように言われた。
なんでも再燃する原因の殆どが、寛解になったあと、薬を飲まずにいることなのだとか。
忘れないように習慣づけないと、飲み忘れて再燃でもした日には、また入院や恐ろしい検査をする羽目になるだろう。

薬だけは絶対に飲み続けよう、と心に誓った。

食事については気を付けることは諸説あるらしく、どうやらお医者さんによっても意見が異なるらしい。
私を診てくれた先生は割と大らかなタイプなのか、無理に食事制限してそれがストレスになっても本末転倒、という考え方だったため、食事については暴飲暴食や特別辛いものは避けるべきだが、基本的には特段、食事制限はしなくても良いと言ってくれた。
私は割と食道楽な方なので、これはとても有難いお言葉だった。

ただし、風邪をひいたり、免疫力が下がったりすると悪化するらしく、ノロウィルスなどで食中毒になるともう最悪で、活動期にまっしぐらなのだという。
私は昔から、風邪などをうつされやすく、治りにくい質なので、心配ではあるが、今あれこれ心配しても始まらない。

退院後は、薬を飲むこと以外にも色々とすることがあり、保険関係や会社への入院中の休日申請等、退院してからしばらくは、その手の事務作業に追われることとなった。

その1つに「特定医療費(指定難病)医療受給者証」の発行があり、高額な医療費が発生した際、患者がある程度の医療費助成を受けることができる制度のことで、大変ありがたい物なのだが、如何せん提出資料が多くて時間がかかり、正直面倒くさい。
何時間もPC画面や病院からもらった資料と睨めっこをして、何とか必要書類を準備して申請を済ませる。
こういう制度は、煩雑で殆どの人が初めて申請することを考えるともっと簡略化するべきだ。
マイナンバーカードとかで一括の情報管理とかしてくれないかなぁと常々思う。
尚、この制度は対象が以下の2種類

(1)重症度分類に照らして病状の程度が一定程度以上
(2)軽症高額該当

であり、私は消去法で(2)に該当すると思うのだが、その場合、月ごとの医療費総額が33,330円を超える月が年間3月以上ある場合という絶妙なラインの条件が付いてくる。
つまり、入院時に発生した費用以外に纏まったものもなく、医療費が中途半端に安く済んでいる私のような微妙な患者には更新の申請が通らない。
そもそもが、自己負担額にも上限が設定されていることから、退院後に控除された医療費は無く、ただ申請するのに時間と労力がかかっただけで終わったのだが、結局は贅沢な悩みといえるだろう。

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